こんにちは。Naoです。
世の中SDGsです。
先日の記事「ヴィンテージエルメスの世界」fa-chainに書いたように、ヴィンテージのボックスカーフも素敵ですが、もう一つ、素敵だと思う素材があります。
それが、「ホースヘア」です。
「ホースヘア」は、馬の伸びたしっぽとたてがみを馬さんからいただき、専用の織り機で織ったものです。ホースヘアは短いので、織るのにも高度な技術を要し、織ることのできる機械も限られるため、大量に生産できるものではありません。
馬のしっぽとたてがみの伸びた余分な部分を使うので、人間でいうヘアカットのようなもの。馬を傷つけることは一切ありません。地球にも大変優しい素材です。
私は、昨今の風潮の中でホースヘアこそ最もSDGsな素材なのでは?と思っています。もっと注目され、ブームになってもいいのにな、と常日頃から思っています。
独特のつやがあり、織り目は複雑な色のグラデーションとなり、大変に美しいものです。
そして、とても丈夫です。
日本国内で手に入るものは、冠婚葬祭用の黒いバッグが多いようですが、海外ブランドではきれいなカラー展開のものも多くあります。
日本で手に入れることができるのはアクリスというブランドの「アイ」というバッグです。(Akris horsehair handbagsfa-chain)
それから、もうひとつ。
「コンテス」というブランドのバッグも素晴らしいものでしたが、残念ながら2022年3月に店舗がなくなったため、日本国内で購入できる正規の販売店はなくなりました。
「コンテス」のバッグは皇后陛下がご成婚の際にお持ちになったことで有名です。1929年、ドイツのオベルトハウゼンにて創業したブランドで、世界で初めてホースヘアをバッグの素材に使用したといわれており、以来、ドイツの職人が手作りでバッグを作っていました。
コンテスのホースヘアのカラーの美しさは、本当にため息が出るようなものばかりで、時期によっては好きなカラーをオーダーすることもできました。またデザインはロゴなどがまったくないシンプルなもの。
しかし、シンプルなのに、その素材と丁寧な作りから、さりげない存在感が漂います。
そしてホースヘアのバッグは着物との相性が抜群に良い!のです。着物は絹織物ですから、革製品では強すぎる。そんなとき同じ織物であるホースヘアという素材は完全にマッチします。
ですから、コンテスは日本で愛され続けると思っていたのですが。
コロナの影響もあったのでしょうか。着物文化の日本で購入できなくなったことは、本当に残念なことだと感じます。
楽天にきれいな商品がありました。もう日本では買えないため、着物を着る方や、派手なロゴなどが好きでない方にはとてもおすすめです。